一般的なガンや怪我による後遺症などで受給できるイメージのある障害年金ですが、前回までの「視覚・聴覚障害」でも障害年金を受け取れるケースもあります。
加えて「精神疾患」でも申請して、受給することもできます。
目次
1、精神疾患の障害の認定基準
うつ病、統合失調症、気分障害、双極性障害、アルツハイマー病や認知症。
脳梗塞後の精神疾患などの器質性精神障害、てんかん、知的障害、発達障害は障害年金の支給対象となります。
| 等級と最低金額 | 障害の状態 |
| 1級(年間97万4125円) | 日常生活で他人の手を借りないほと身の回りのことができない状態。
主に活動範囲が寝室・病室に限られる状態である。 |
| 2級(年間77万9300円) | 日常生活で必ず、他人の手を借りる必要はないが、困難かつ労働による生活ができる程度の収入を得ることができない状態。
主に活動範囲が家屋内に限られる状態。 |
| 3級(年間58万4500円)
※初診日に厚生年金に加入していた人のみ |
仕事に就けても病気によって働く時間や内容に制限がかかる状態。 |
| 障害手当金
※初診日に厚生年金に加入していた人のみ |
働くのに制限がかかったり、かけることを必要とする障害を残している。 →上記の3級よりもやや状態が軽い。 |
1-2、人格障害と神経症は対象外?
認定基準の中には「人格障害(パーソナリティ障害)と神経症は認定の対象にはならない」とあります。
しかし、人格障害であってもうつ状態で、食事や入浴などの介助が必要な場合は申請が通る場合があります。
☆人格障害…大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんだり、周りが困っている場合に診断される精神疾患の一つ。
ものの捉え方や考え方感情、衝動コントロールといった対人関係などの広い範囲のパーソナリティ機能の偏りから障害が生まれるもの。
複数のタイプがある。
症状の状態によっては認定が通ることもあるので、診断書を書く主治医や医師に相談してみるといいでしょう。
2、申請に必要な書類
障害年金をいざ申請しよう!となった時、何を準備すればいいかと思う人も多いでしょう。
では実際には何があれば申請ができるのかを紹介します。
1)年金請求書…住んでいる地域の役場や近くの年金事務所などで貰うことができます。
2)受診状況等説明書
・病気で初めて受診した病院で書いてもらう書類です。
初めて病院で受診した時に加入していた年金制度や年金の納付状況を確認するのに必要です。
3)診断書
主治医に作成してもらう書類なので、受診した病院で主治医に作ってもらいましょう。
診断書は主治医から年金機構の認定医に「この人はこんな症状です」と詳しく書いてもらわなければなりません。
その為、現状についてをきちんと伝えて正確に診断書を作成する必要があります。
4)病歴・就労状況等証明書
これは発症から現在までの日常の状況や働いている状況を記載します。
請求する人、家族が作成します。
この書類が「どんな障害、症状で日常生活に支障が出ているのか」を伝えるのに重要になってきます。
大きな書き方の決まりはないですが、できるだけ丁寧に書くようにしましょう。
3、障害年金の審査基準は?
障害年金の審査は等級判定ガイドラインが基準になってきます。
このガイドラインによって診断書の審査が厳しくなり、正確に丁寧に診断書を作成してもらう必要性が増しています。
3-1、等級判定で考慮される要素
下記で記載するのは等級の判定で「これが考慮される」というものです。
1)症状、状態
・適切な治療をしていても症状が改善しない、重篤なうつの症状が長い間持続したり、頻繁に繰り返していると1級、2級の可能性を検討する。
・ひきこもりである場合は精神障害の状態の影響で、継続して日常生活に支障が出ているとそれを考慮する。
・アルコールや薬物などによる依存症は精神病性障害
2)療養状況
・病院で障碍者本人の安全確保のため、常時個別に援助が継続して必要な場合、1級の可能性を検討する。
・自宅(在宅)で家族や重度訪問介護などから常時援助を受けて、療養している場合、1級または2級の可能性を検討する。
3)生活環境
・家族と住んでいるのか、一人暮らしなのか。友人や会社の人との会話はどこまでできるのか。
・一人暮らしでも日常的に家族などの援助などを受けることで生活できている、2級の可能性を検討する。
・支援が常態化した環境では日常生活が安定していても、一人で生活する場合必要となる支援の状況を配慮する。
4)働いている状況
就労系の障害福祉サービス、障害者雇用制度での就労、就労移行支援は1級もしくは2級の可能性を検討する。
障害者雇用制度を利用していない一般企業、自営・家業などで働いている場合でも就労系障害福祉サービスや障害者雇用制度と同程度の援助を受けて就労している場合、2級の可能性を検討する。
・一般企業は月収の状況に加えて、就労の実態を総合的にみて判断します。
・発病後も継続的に雇用されている場合、発病前の就労状況を見つつ、今現在の仕事内容や職場での援助の有無を配慮する。
・出勤状況への影響、職場での対応や意思疎通が困難な状況であるときを配慮する。
4、その他で考慮される要素
4-1、知的障害
知的障害は診断書に特定の内容を記載する必要があります。
・知能指数(IQ)
・不適応行動、ひきこもりや周囲の状況に合わせて自分自身の行動をコントロールできないなどの有無、その詳細。
・発育、養育歴、教育歴、特別支援教育、もしくはそれに該当する教育歴。
・療養手帳の判定区分が中度以上、IQがおおよそ50以上の場合、1級もしくは2級の可能性を検討する。
それよりも軽度だった場合、不適応行動などにより、日常生活に著しい制限があるときは2級の可能性を検討する。
・療育手帳が無い場合、幼少期から知的障害があることを養護学校や特殊学級の在籍状況、通知表などから確認できる場合、2級の可能性を検討する。
4-2、発達障害
発達障害も特定の内容を記載する必要があります。
・知能指数が高くても、日常生活能力が低い。
・不適応行動がある。
・臭気、光、音、気温などの感覚過敏があって、日常生活に制限が認められる。
・就労状況で執着が強く、臨機応変な対応が困難で管理と始動が必要。
・発育、養育歴、教育歴、専門機関で発達支援、発達障害自立訓練などの支援。
上記のものを含めて他にも考慮される要素が複数、ありますので自分の症状が記載するべきかは医師などと相談してみてください。
ここで一度、記事を区切ります。
次の記事では一人暮らしや仕事をしている場合などの注意点を詳しく紹介していきます。


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